9月のレイニーブルー

雨の日は気分が憂鬱になるとよく言われているけど、昔は雨の日でもそれほど気分が落ち込むなんて事はなかった。でも、歳を重ねた今はよくわかる。
それがどうやら気圧のせいであるというのはここ何年かで得た知識ではあるが、この低気圧のせいで脳みそがぼんやり、うっかりしてしまうのだと思う。

土曜日は朝から雨が降っていたので傘を持って出かけた。お店で用事を済ませてバスに乗ってから、手に傘を持っていないことに気づいて一つ先の停留所ですぐに降りて引き返し、傘を回収した。再びバスに乗って地元の駅前で降りて、ゲーセンに行き、最近遊んでいるレースゲームで初めての3連勝を達成し、気分よくゲーセンを出て、スーパーで夕飯の買い物でもしようと思ったときに気が付いた。
傘を持っていない。
一度忘れ物しかけて安心したのか、それともやっぱり雨で脳みそがうっかりしていたのか。10年使っていた傘をとうとうなくしてしまった。

と、まぁ、要は傘をなくしたって話です。
ごきげんよう、山田まりんです。

「レイニーブルー」というタイトル、これは「マリア様がみてる」のサブタイトルです。そうです(そうです?)、今回は「マリア様がみてる」、マリみての話です。

十数年ぶりに読み始めた今年がマリみて20周年だった

私がマリみてを初めて読んだのは2004年の9月だったと思います。父と叔父と三人でWRC(世界ラリー選手権)で初の日本開催となったラリージャパンを観戦しに向かう車の中で第1巻「マリア様がみてる」を読みました(よく覚えてる)。

そこから「いとしき歳月(後編)」まで続けて読み、「チェリーブロッサム」を買ったのにちゃんと読んでないまま私のマリみてはストップします。

で、14年後の2018年4月。ふとTwitterでマリみてのファンアートがRTされていたのを見て久しぶりに読みたくなり、あの時読むのをやめていた「チェリーブロッサム」から読み始めました。その中で今年がマリみて20周年である事を知りました。ファンアートを見たのも20周年である事が関係しているかなと。

新品のマリみて文庫を探しに

「チェリーブロッサム」読了後、問題に気が付きました。20周年だけども、いまでも全巻が本屋さんで買えるわけではなかったことに!
私は秋葉原の書泉ブックタワーで4月の時点でほぼ全巻揃っているのを発見しました。(店員さん曰く「問屋にもないのでここにあるのが最後」との事)
ちょうど同じ頃に私の知り合いの方からマリみてを読み始めた私にTwitterで「途中までの巻ならあるからあげますよ」とのお言葉!これで私は26巻「あなたを探しに」までを読みました。その後ネット通販でも新品を売っているのを見つけて、「フレーム オブ マインド」から最終巻「フェアウェル ブーケ」までを購入しました。しかーし!祥子・祐巳編の完結ともいえる「ハロー グッバイ」だけは新品もないし古本屋でも見つけられておらず…!これはまず電子書籍版で読もうかなと思っています。

Twitterへ投稿した漫画。7月までアニメイトカフェグラッテでコラボグラッテとアイシングクッキーのメニューを展開していたので行ってきました、という内容。

マリみての面白さはショートストーリー集の「ブラックオプス的」場面転換にある

マリみては本筋となるストーリーと、そのストーリー間の合間、もしくは他の視点からみたエピソードと、ショートストーリーがあるのですが、最後のショートストーリー集の構成が秀逸で、読むたびにそのストーリーのつなぎ方にうなってばかりいます。

※私はこのブログ投稿時点で「マーガレットとリボン」までしか読んでいないのでそれを踏まえて以下を読んでいただきたい。

最初のエピソード集は「バラエティギフト」。舞台となるリリアン女学園の生徒会室、通称「薔薇の館」に主人公・祐巳たちの先輩、元”黄薔薇さま”(ロサ・フェティダ)江利子の置き土産であるクッキーやキャンディが詰まった缶「バラエティギフト」のお菓子をつまみながら祐巳たちが思い出を語る。その会話の中で出たキーワードからショートストーリーへつながっていく…という、ちょっと自分でも今書きながらうまく説明できてないなと思う部分があるのですが、マリみてはインターミッション的に合間をつなぐお話の中の現在、からお話の主人公、場所、時代がシームレスに変わっていくのが…、

「コールオブデューティー ブラックオプス」のキャンペーンみたいだなと私は思ったんです!思っちゃったんだからしょうがない。

図書館と本がキーワードになっている次のエピソード集「イン ライブラリー」ではそのブラックオプス的(さっきからブラックオプス的と言っているけど何人に通じているのか)シームレスな場面転換が秀逸なんです!中でもマリみて屈指の残酷なエピソード「チョコレートコート」は…うん。読んで打ちのめされました。が、もっとブラックオプス的なのが「図書館の本」というエピソードです。祐巳が図書館で見かけた一冊の本、「これ私の家にもある」というシーンからつながるこのお話もぜひ読んでいただきたい。

次のショートストーリー集が「フレーム オブ マインド」。今度は写真がキーワードだけあって脳内イメージがさらにアレックス・メイソンに。「四月のデジャブ」、「不器用姫」がおすすめ。

あとがきによるとこの3つは雑誌コバルトに読みきりで掲載したものをまとめたものの様で、次のショートストーリー集「マーガレットにリボン」は全編書き下ろしという事でまた趣が異なる、エピソードとインターミッションのつなぎ方がまた異なって面白いです。私は先の三冊はばらばらの短編をインターミッションでつなげていく秀逸さに作者の魅力を感じます。

Twitterに投稿した祐巳。

スピンオフも含めて全部読んだら、同人誌を描きたい

まだまだ取り留めもなく書きそうなのでまとめますと、マリみてをすべて読み、また新品でも古本でもみつけにくいスピンオフ「お釈迦様もみてる」(マリみて主人公の祐巳の弟、祐麒が主人公)を読んで、これでマリみてサーガコンプリートしてから…同人誌、描きたいですね…。

追伸:昨日マリみてオンリーの即売会に行ってきました。マリみてイラスト担当のひびき先生の本、欲しかった…(たくさん待機列できててあきらめちゃった)

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